富山大学附属病院 消化器・腫瘍・総合外科(第二外科)

食道外科
食道外科
教室概要
診療科

食道外科

ロボット支援下食道切除術
2020年に富山県では初となる、手術支援ロボット(ダビンチ)による食道切除術を導入し、現在はほとんどの食道がん患者さんに対して行っています。これまでの胸腔鏡下手術の精度がさらに高くなり手術による反回神経麻痺が非常に少なくなりました。
ロボット支援下食道切除術の様子

ロボット支援下食道切除術の様子

ロボット支援下食道切除術の様子

ロボット支援下食道切除術での反回神経周囲リンパ節切除

胸腔鏡下食道切除術
胸腔鏡下手術では胸に5-10mm程の傷を数か所つけて、カメラ(胸腔鏡)を入れてハイビジョンモニターを見ながら手術を行います。従来の開胸手術と比べて体に負担が少ないうえ、より安全で緻密な手術が可能になりました。2008年の導入以来250例を超える患者さんに施行し、良好な成績となっています。
3Dシステムを用いた完全胸腔鏡下食道切除手術

3Dシステムを用いた完全胸腔鏡下食道切除手術

縦隔鏡下非開胸食道切除術
肺の働きが低下していて胸腔鏡下手術を受けることが難しい患者さんに対しては、縦隔鏡という特殊なカメラを用いることで、肺への影響を最小限にして安全に食道がんを切除しています。
肺がんで左肺摘出術を受けた20年後に食道がんが見つかった患者さんに対する縦隔鏡下食道切除術

肺がんで左肺摘出術を受けた20年後に食道がんが見つかった患者さんに対する縦隔鏡下食道切除術

ロボット支援下食道切除術の様子
術後の合併症について
術後の合併症が非常に少なくなっています。
食道切除後の消化管再建として胃を用いた胃管再建が一般的ですが、当院では胃管再建後の縫合不全率が1%以下となり全国平均の8-15%を大きく下回り、がんに対する治療成績も全国平均を大きく上回っています。
良好な手術成績
当初は切除が難しい進行がんに対して抗がん剤治療を行い、腫瘍を小さくしてから切除するコンバージョン手術も多数行い、良好な成績を得ています。
薬物治療について
術前・術後を含めた薬物治療としては、従来の抗がん剤に加えて、食道がんに対しても最近適応となった免疫チェックポイント阻害剤など最新の薬物治療を積極的に取り入れています。
その他の治療
頸部食道癌に対する喉頭温存手術や下咽頭・喉頭切除術、化学放射線治療後の遺残・再発に対する追加切除手術(サルベージ手術)も安全に行っています。